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咳をしてもぼっち

『天空の蜂』 感想


『天空の蜂』観てきました。



大ヘリ『ビッグB』が遠隔操縦によりハイジャックされ、原子力発電所『新陽』の上空で静止。『天空の蜂』を名乗る犯人は全ての原発の破棄を要求、さもなくば爆発物を大量に積んだヘリを『新陽』に墜落させると訴える。ヘリの燃料が尽きるまではわずか8時間。『ビッグB』の機内には子供が取り残されており、その父で『ビッグB』開発に携わったヘリ設計士・湯原(江口洋介)と原子力発電所設計士・三島(本木雅弘)は子供の救出と日本が消滅しかねないこの恐るべき危機を打開するために奔走する。しかし政府は原発破棄に難色を示していた。タイムリミットが迫る中、見えざる敵との攻防が始まる――。


重厚な社会派サスペンスだった。テーマが原発といっただけあって重い話ストーリーなんだろうなとは思っていましたが色々考えてしまいますね。
「守ること」とは何か。誰かを、何かを守ることで人他人を傷つけていないか。そんなことを観ながら思いました。原発に限らず何かを主張することは大切だと思います。が、自分の要求と違うことを排除するそういう考え方の危うさを描いていたと思います。今、観て欲しい映画だと私は思います。

原作が20年前に書かれているんですよね。この20年で原子力発電を取り巻く環境も変わってきているのにこれを書いた東野圭吾さんって筆舌し難い凄い作家さんだと思います。また、脚本も今の時代にあったように描いていました。
映像化不可能と言われた作品ではありましたが、映像も迫力満点で本当に素晴らしい作品です。

重いストーリーではあるにはあるのですが、さすが堤幸彦監督だけであってエンターテインメント性も十分あります。最後までハラハラドキドキしっぱなしなんです。若干詰め込み過ぎかなという感もありましたけれど。

江口洋介演じる湯原の子供がビックBに取り残され救出するという前半部分。ビックBを原子力発電所に落とす事を回避する後半部分。どちらも次の展開はどうなるの?という緊迫したシーンが続きます。一流俳優陣ばかり出演されているので飽きがこない。江口洋介さん本木雅弘さんのダブル主演も素晴らしいのですが中でも國村隼さん、柄本明さんが印象深いです。また癖のある刑事の手塚とおるさんがまあ嫌味ったらしくて。

技術者やスペシャリストのプライドを賭けて事件を解決するパワーが凄かったです。それぞれの仕事へのプライドがあるからこそだからだと思います。

欲を言えば雑賀演じる綾野剛さんの背景がもう少し描かれていればなぁとは思いましたが、十分楽しめました。

ラストの展開は息を飲みます。「狂っているのは誰か?」犯人?原発推進派?原発反対派?それとも政府?―――いや、私たち国民ひとりひとり?誰が狂っているのでしょうか。

『天空の蜂』
★★★★☆
向井理さんも出演されていてアレ?『エス 最後の警官』っぽくなってしまってた。